太刀と刀の違い

太刀と刀の違い

【たちとかたなのちがい】

今更感がありますが、時代物の紹介もしたし、銀魂実写化の記事もできたことだし、太刀と刀の違いを紹介していきます。
基礎知識として、刀は正式には打刀【うちがたな】と呼ばれます。以下当ページでは刀=打刀と表記します。

年代による違い 

【太刀】 

平安時代(794年頃~)から作られ始める。
室町時代(~1573年)後期に入り、武士同士の馬上決戦から、徒歩による集団戦へと戦が変わると、打刀に変わっていった。

【打刀】 

鎌倉時代(1192年~)から作られ始める(原型となるものは平安時代にもあったと言う説も…)。
太刀に代わって室町時代中期(15世紀後半)から江戸時代末期(19世紀中頃)まで使用された。

形状による違い 

【太刀】 

反りが高く、刃長は通常2尺3寸~6寸(70~80cm)。
細身軽量(太刀の種類に準ずる)

【打刀】 

反りが低く、刃長は2尺(60.6 cm)以上ありますが、太刀よりやや短い

使用目的・方法による違い

【太刀】 

主に馬上での戦闘に用いる。
片方の手で手綱を持ち、もう片方の手で太刀を扱う。
反りが高いのは抜きやすくするため。
江戸時代(1603年~)以降は主に儀礼用として用いられる。

【打刀】 

主に徒歩での戦闘に用いる。
基本的には一本の刀を両手で扱う。

携帯・展示方法による違い 

【太刀】 

刃を下に向け帯取り(兵部鎖)などを使って腰帯に吊るす
「太刀を腰に佩(は)く
刃を下に向け展示する。

画像は「備前長船祐定」

【打刀】 

刃を上に向け腰帯に差し込む
「刀を腰に差す
刃を上に向け展示する。

 

画像は不明

銘を刻む位置の違い

【太刀】 

刃を下したとき刀身の左側に銘がある 「太刀銘」

【打刀】 

刃を上したとき刀身の左側に銘がある 「刀銘」

あとがきと注意点

刀と太刀の違い…理解できましたでしょうか?
長々と書いてきましたが、残念なお知らせがあります。
それは、両者に明確な違いは無い!ということです。
なんじゃそりゃ!?と思った方、説明いたします。
形状の説明で太刀は細身軽量と書きましたが、太刀の中で野太刀、大太刀といったものはこれに当てはまりません。
使用方法についても、馬上から転げ落ちれば徒歩でも手に持っている太刀を使いますし、その場合両手で用いたことでしょう。
馬上で打刀を使う場合は、馬の腹に鞘を当てないため、腰帯に差し込むのではなく、太刀のように吊るします。
打刀であっても太刀銘を使ったものもあります。
また、太刀と打刀両方の特性をもった、半太刀なるものも存在します。
太刀、刀といったものは後世のものが勝手に分類したものです。
作られ始めた当初はそれこそ違いなどなく、短めのもの、長めのもの、といった様な非常にあいまいな分類だったのではないかと私は考えています。
現在一般的に使われている刀と太刀の違いは上に書いた通りです。
しかし、例外もあるということをお忘れなく。

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